肩の仕組み
肩は運動の複雑さから上腕骨、肩甲骨、鎖骨、胸骨を1つの単位として考えます。
肩の関節は骨と骨とが接している部分が少ないために、
4つの筋肉の腱が合わさって(腱板)関節を覆い、関節の安定を保っています。
肩の痛みの原因は?
- 過度のストレスによるもの
いわゆる”肩こり”であり、姿勢の悪さ、気苦労、筋肉の発達の悪さ、
自律神経の不安定などが原因です。
結合織炎ということもあります。
- 筋肉や靭帯などに原因があるもの
1.いわゆる“五十肩”、肩関節周囲炎ともいいます。
関節周囲に変性、炎症が起こります。
特に動きの悪いものについては
「frozen shoulder(フローズン・ショルダー:凍った肩)」といいます。
2.腱板にスポーツやケガにより、
老化による変性によって損傷、断裂が起こると、
激しい痛みと肩の挙上ができなくなることがあり、腱板損傷といいます。
3.腱板周囲、ときに棘上筋に石灰沈着が起こると、
肩に激痛を生じほとんど動かなくなり、石灰沈着性腱板炎といいます。
- 骨に原因があるもの
1.スポーツやケガで肩が脱臼した後、
先天的に関節のゆるさがあると肩がちょっとした動作で肩が外れる
習慣性肩関節脱臼になることがあります。
脱臼とまではいかないが、肩関節がゆるく、関節運動が異常となり、
痛みや脱力感を生じることがあるものについては、
動揺性肩関節(loose shoulder:ルース・ショルダー)といいます。
2.交通事故や柔道などの運動で肩を打撲した時に、
鎖骨と肩甲骨を結合している靭帯が断裂して、
鎖骨が上方へ突出することがあり、肩鎖関節脱臼といいます。
肩の痛みの治療法は?
- 急性期の治療
三角巾、包帯、ギプス等で関節の安定、安静を保ちます。
また、薬を飲んだり、関節内へ注射を行うこともあります。
- 慢性期の治療
温熱、電気、温水療法、自分でやる運動療法等の
リハビリテーションは非常に重要です。
両手で棒を持ち、腱側で棒を上げたり、いろいろな方向へ動かします。
運動はゆっくりと、継続して行いましょう。
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